
歩きながらスマホを見ていた、あの日の私。
突然、右側から「チリン!」と自転車のベルが鳴った瞬間、
体がピタッと止まって、思わず一歩さがった。
ぶつかる寸前だったけれど、なんとか回避。
心臓はバクバク。手のひらには汗。
「うわ、びっくりした〜……!」と思ったときには、すでに全身が反応し終わっていた。
このスピード感あふれる“ビックリ→回避”の裏で、めちゃくちゃ働いていたのが、脳の「扁桃体(へんとうたい)」。
音やにおい、表情などから「これは危ないかも!?」と瞬時に判断し、体を動かす指令を出してくれる“感情の警報装置”だ。
よく「扁桃体=不安や恐怖」と聞くと、ちょっとネガティブに感じるけど、
実は私たちを守るために、いち早く動いてくれる頼もしい存在。
しかもこの判断、理屈よりも“感覚”が優先。
「なにかヘン」「あぶないかも」という直感は、ちゃんと意味があるんだなと思う。
あの時の私は、頭で考えるより先に動けた。
自分の中にある「小さなセンサー」のおかげで、今日も元気に歩いていられる。
ちょっと驚くことがあっても、扁桃体が「先に気づいてくれた」と思えば、なんだか心強い。
びっくりした後の深呼吸も、私たちの味方。
感情って、悪者じゃなくて、未来の自分を守る大切なパートナーかもしれない。
失敗を避けたくなるのも、挑戦が怖く感じるのも、子どもたちの心が弱いからではありません。
脳の中にある「扁桃体」が敏感に反応しているだけ――そう理解するだけで、関わり方が変わります。
この“見えない心のセンサー”は、実は私たち大人の中にも根強く存在しています。
プレゼンで緊張したり、新しい挑戦をためらったり、つい感情的になってしまったり…。
そうした反応の背景にも、脳のしくみが深く関係しています。
だからこそ、私たち自身が脳のはたらきを理解することで、思考や行動に柔軟さと選択肢を持てるようになります。
そしてAI時代の今、AIそのものが人間の脳のはたらきを学び、
人に合わせて応答したり、判断したりするフェーズに入っています。
自分の脳を理解し、AIという“拡張機能”の特性を知ること。
そのうえで、自らのテーマに沿ってストーリーを創作するという実践は、
これからの時代を生きるための知的な土台となります。
“脳を知り、AIを使いこなし、物語で伝える”
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