講師

いま、大規模言語処理の発達で、シンギュラリティを思わせる、人を凌駕するレベルの本格的なAIの社会実装が進もうとしています。私たちは、AIとどう向き合うかというステージにいます。

その一方で、この半世紀、AIに平行して解明され、一部で活用が進んできたのが、「脳」です。

私は90年代に、脳型AIを志向した研究室に所属していたとき、脳研究の世界が、人のこころの領域に深く迫っていることに衝撃を受けました。脳の理解は重要ですが、脳を深く理解するためには、脳だけ理解してもダメで、遠回りでも、脳のおいたちに目を向け、様々な周辺学問とビジネス・生活実践を合わせて理解することが大切です。そうすることで、知識と現実の理解が進みます。脳は、人の司令塔であり、ビジネス、学問の根幹ですから、脳の理解はすべての情報が再編集されるほど、とても重要ですが、AIと同じく少々敷居が高く、なかなか理解しにくいことも事実です。しかし、人類がAIを理解すべき状況になったいまこそ、AIを理解し、脳を理解するチャンスといえます。

脳のしくみは、世界中の誰も変わらず共通です。脳を知り、AIを知ることで、これまでの情報の見方が変わり、人生の経験、これからの経験の意味が変わるでしょう。脳の理解は、AI時代に、AIとデータを理解する基礎であり、人の能力を発揮するための基礎でもあると考えます。

ラボの呼称、「HEARTSHEART®(ヒーアートシーアート)」は、He Art, She Art、そして、2つのHeartが入った造語です。これは、誰もがArt(独自の視点で発想)し、人のこころ(Heart=こころ=脳)が相互作用して創造力を発揮するイメージとして、考えたものです。

私は、情報システム、AIなどの現場技術、営業、研究開発、コンサルティング、マネジメントまで様々な仕事を行う一方、雑貨などのブランドデザイン、子育てなど、様々な経験をしながら、脳とAIの観点から人を観察してきました。講座のワークでは、出来るだけ多面的な観点からコメントしたいと考えています。

ぜひ、ラボの講座をスタートに、脳とAIの知識を広げ、ビジネス・生活に脳の創造性を発揮していただければと思います。

プログラムでお会いできるのを楽しみにしております。引き続き、人の可能性を最大化することを目指し、HEARTSHEARTな世界観に向けて、取り組んでまいります。

村田正望 工学博士

北星株式会社 代表取締役社長 脳とAIのビジネス活用研究所(HEARTSHEART Labo)所長 東京理科大学(宇宙物理学)、電気通信大学大学院修了(首席)。情報通信研究機構 特別研究員時代には、脳・AI、半導体、ミリ波(現在で言うBeyond 6G)等、現在の先端分野に関する研究室に在籍。学生時代の研究・発明で、電子情報通信学会より学術奨励賞を受賞。現在、日本人工知能学会、日本認知科学会会員。主に、情報システム分野で技術・営業・マネジメント経験を積む他、AIの開発・教育・コンサルティングを行ってきた。また、脳・AI講師として、大手上場企業を中心に発想力教育を行っている。2018年、東京白金で講演時に、テレビ朝日マツコの「夜の巷を徘徊する」にAI講師として出演。その他、宇宙キャンドルを視点を変えるコンセプトアイテムとして創作し、世界4か国で展開し、「宇宙兄弟」の宇宙クリエイターとして参加したことも。認知科学的な観点から、歴史・文化をテーマにした社団法人を設立し代表理事を務めている。

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