なぜ、人は「大丈夫です」と言ってしまうのか?

 

 

職場で、部下に「最近忙しそうだけど、大丈夫?」と声をかけると、「はい、大丈夫です」と返ってくることがあります。

その言葉を聞いて、「それなら安心だ」と思うのは自然なことです。しかし、本当に大丈夫なのでしょうか。

実は、同じ「大丈夫です」でも、その背景は人によって異なります。

仕事が忙しくて疲れているけれど、周囲に心配をかけたくないのかもしれません。相談すると評価が下がると思っているのかもしれません。あるいは、本人の言葉どおり、問題なく進められているのかもしれません。

聞かなければわからないことですが、私たちは驚くほど無意識に、自分の経験や思い込みから相手の状況を判断してしまいます。

感情や言葉の背景にあるもの

DS理論では、人間の感情や行動を、生命の安定という視点から考えます。

人間には、疲労や身体の安全などに関わる「生理的安定」と、信頼、所属、評価、人間関係などに関わる「関係的安定」があります。

例えば、仕事量が多く、疲れ切っているなら、生理的な事情が関係している可能性があります。一方、上司に相談すると評価が下がると考えているなら、関係的な事情が影響しているかもしれません。

もちろん、両方が重なっている場合もあります。

DS理論を学ぶと、表情や言葉だけで結論を出すのではなく、その背景に複数の可能性があることを意識できるようになります。

優秀な上司は、何が違うのか

経験豊富で人間力のある上司は、こうしたことを自然に行っている場合があります。

単に「大丈夫?」と聞くだけでなく、「最近、仕事が重なっているようだけど、負担はどう?」と具体的に尋ねたり、相手が話しやすい状況をつくったりします。

大切なのは、本音を無理に引き出すことではありません。

相手が安心して話せる関係をつくり、本人の言葉を聞きながら、状況を理解していくことです。

DS理論は、このような人間理解を、経験や勘だけに頼らず、意識的に学ぶための考え方でもあります。

人を理解する第一歩は、相手の気持ちを言い当てることではなく、「まだ知らない事情があるかもしれない」と考えることなのです。

現在、準備中です。

あなたの会社では、経験豊富な人の判断の知恵が残されていますか?

日報や報告書には残らない、現場の違和感、判断の理由、熟練者の知恵。

こうした経験には、人を理解し、よりよい判断をするための大切な知識が含まれています。

DS理論による人間理解と対話を入口に、経験の背景にある判断の知恵を言語化し、会社の知識資産として蓄積・継承する取り組みを進めています

DSを活用した法人研修・知識継承について

上部へスクロール