ChatGPTでつくる!算数計算ワークの実践
こんにちは、HEARTSHEART Laboの村田です。
これまでに、ChatGPTを使って「漢字ワーク」や「図形学習アプリ」をつくる方法をご紹介してきました。今回はその第3弾として、小学生向けの算数計算ワークをChatGPTで生成してみた実践をご紹介します。
計算ワークをAIで作る
小学生にとって計算練習は日常的に行う学習のひとつですが、毎回プリントを作成するのは手間がかかります。そこでChatGPTに「算数計算ワークをつくるプログラムを組んでください」と指示し、バイブコーディング(対話的プログラミング)の形で開発を進めました。
今回の指示内容は次のとおりです:
- 足し算・引き算を中心に、30問程度の問題を自動生成
- 桁数を2桁~3桁まで調整可能
- 掛け算・割り算も追加できる
- PDF化してプリントできる形式にする
- 問題ページと回答ページを両方用意する
作成の流れと工夫
最初は足し算・引き算から始め、プロンプトを工夫することで掛け算・割り算にも対応しました。
ただし、割り算は記号の表示や書式の関係でやや苦労しました。時間をかけて工夫し、割り切れる形の問題として生成する方法を採用しました。
実際に完成したワークシートは、問題ページと回答シートがセットになっており、A4サイズでプリント可能です。教師や親は回答を手元に持ち、子どもは問題部分だけを解くことができます。
実際の成果物
- 自動生成:ボタン一つで30問の計算問題が作られる
- 多様な形式:足し算・引き算だけでなく、掛け算・割り算にも対応
- 印刷可能:ブラウザで表示し、PDF化して印刷
- 答え合わせが容易:回答シートを別ページで生成
これにより、短時間で「今日の練習問題」を作成できるようになりました。
学習効果と親子での活用
子どもが使うだけでなく、親がChatGPTとやり取りして教材を作る姿を見せることも教育効果があります。
「どうやって問題を作っているのか」を一緒に体験することで、親子のコミュニケーションやAIリテラシー教育にもつながります。
また、タブレットを使えばインタラクティブに問題を表示でき、紙に書く学習と組み合わせることで多様な学習体験が可能になります。
まとめ:AIエージェント自作の入り口に

今回の算数計算ワークづくりも、単なる教材作成にとどまらず、AIエージェント自作の第一歩と位置づけられます。
- タスクを定義(問題数・桁数・演算種別)
- ChatGPTがコードを生成
- 実行して現実の教材に変換
- 学習現場で利用
という流れは、教育現場におけるAIエージェントの活用そのものです。
よくある質問(FAQ)
A. 基本的な指示を与えるだけで自動生成できます。より使いやすくするためには、桁数や演算の種類などを明確に指定するのがポイントです。
A. なくても大丈夫です。生成されたコードをそのままブラウザに貼り付けるだけでワークが完成します。細かい調整が必要なときは、ChatGPTに「ここを直してください」と伝えれば修正してくれます。
A. はい。問題ページと回答シートをセットで作成できます。子どもは問題部分だけを解き、教師や親は回答を使って採点することが可能です。
A. 対応可能です。ただし割り算の記号表示などは工夫が必要で、完全に整えるには試行錯誤が必要です。
A. 教材準備の時間を大幅に削減できます。また、親や教師がAIを使って教材を作る姿を子どもに見せること自体が学習意欲やAIリテラシーの育成につながります。
A. 授業中の演習プリント、宿題プリント、テスト前の練習問題など、幅広く活用できます。学年やレベルに応じて問題数や桁数を調整できる点が大きな利点です。
著者

村田正望(むらた まさみ)
工学博士/HEARTSHEART Labo 所長。脳科学とAIを融合した発想力教育・活用支援を行う。研究と実務経験をもとに、ビジネス・生活・子育てに役立つ「脳×AI」の学びを発信中。
HEARTSHEART Laboの活動
HEARTSHEART Laboでは、さまざまな立場の方を対象にした研修・プログラムを提供しています。
- 企業・ビジネス向け:「脳×AI」でAIを「第二の脳」とする発想力・企画力講座
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