ChatGPTでつくる!人生を加速する“自分学習ツール”
こんにちは、HEARTSHEART Labの村田です。
これまで子ども向けの「漢字ワーク」「図形学習アプリ」「算数計算ワーク」を紹介してきました。今回は大人にも子どもにも役立つ、“自分専用の学習ツール”をChatGPTでサクッと作る実践です。キーワードは、バイブコーディング(対話的プログラミング)。言葉で要件を伝え、AIと対話しながら自分の学び方に合ったアプリを仕立てます。
なぜ“自分専用”が効くのか
- 最短距離の反復:自分の弱点・目的だけに絞った出題で、学習効率が跳ね上がる。
- 出力を増やす設計:聞く・話す・書く・解くをツールに組み込み、記憶定着を加速。
- 即日・即改良:プロンプトを直すだけでUIや問題形式を即更新。半日〜1日で実用域に。
作ったツール例
1)今日の一言(『実語教』ベース)
- 機能:今日/昨日/明日の一言を表示・音声読み上げ。現代語の意味・小さな行動例も提示。
- 狙い:道徳・リフレクションを毎日30秒で。親子対話のきっかけにも。
- 技術メモ:語句リスト→HTML+JS生成→Webで動作→スマホへ配布(HTML単体でもOK)。
2)英熟語トレーナー
- 機能:熟語の意味・例文・読み上げ、確認テスト自動生成(指定リストでOK)。
- 狙い:“耳と口”を使う反復で定着。テスト直前の20語集中などに最適。
3)資格学習の○×テスト(電験三種・不動産鑑定士・民法など)
- 機能:基礎トピック抽出→○×問題化→読み上げ→解説表示。
- 狙い:通勤・隙間時間の耳学習+即判定。条文や公式にリンクして掘り下げ。
- 留意:専門領域は必ずテキストで確認・補正。誤り検出も“学び”に変える。
つくり方の芯:要件を言語化する
- 学習対象(英熟語/実語教/電験…)
- 出力形(表示・音声・テスト・解説・保存)
- 操作(今日ボタン/前日・翌日/SRS風の復習)
- フォーマット(HTML+JS、読み上げ、PDF出力の要否)
を箇条書きでプロンプトに。生成→試す→直すを回せば、あなた仕様の学習ツールが立ち上がります。
スマホで“自分アプリ化”するコツ
- 生成したHTMLをテキストエディタで保存(
*.html
)。 - スマホのクラウド(iCloud/OneDrive/Google Drive など)へ。
- ブラウザで開けばそのまま動く個人用学習アプリに。共有も簡単。
「AIエージェント自作」の第一歩
今回の流れ(要件定義→生成→実行→改善→運用)は、教育エージェントの設計サイクルそのもの。
- 学習履歴に応じて出題難度を調整
- 間違い傾向から復習を自動提案
- 音声・画像・小テストを日課に編成
…といった半自律の仕組みに育てられます。まずは“小さく作って毎日使う”。これが最短の上達ループです。
よくある質問(FAQ)
A. 可能です。要件を箇条書きで指示すれば、ChatGPTがHTML+JSを生成。動かしながら「このボタンを増やして」「音声をつけて」と伝えれば段階的に仕上がります。
A. はい。PCで生成→*.html
をクラウド経由でスマホへ→ブラウザで開けばOK。ホーム画面に追加すればアプリ風の使い勝手になります。
A. そのまま鵜呑みにはせず、テキストや条文で必ず検証してください。誤りの発見・修正プロセス自体が“深い学び”になります。
A. 目+耳の多重モダリティで記憶定着が向上。通勤・家事中でも“ながら学習”ができます。
A. 使えます。親子で「今日の一言」を聞いて感想を1行書く、熟語20個の“耳テスト”をする、など出力の習慣化に向きます。
A. “完璧”を目指さずまず1画面で開始。毎日使って不便な点を1つずつ直すと、1〜2週間で自分最適化されたツールに育ちます。
A. 学習履歴の自動記録、弱点抽出、復習スケジュールの自動提案、朝一の“今日の一問”配信など、学びが勝手に回り出す状態に近づきます。
著者

村田正望(むらた まさみ)
工学博士/HEARTSHEART Labo 所長。脳科学とAIを融合した発想力教育・活用支援を行う。研究と実務経験をもとに、ビジネス・生活・子育てに役立つ「脳×AI」の学びを発信中。
HEARTSHEART Laboの活動
HEARTSHEART Laboでは、さまざまな立場の方を対象にした研修・プログラムを提供しています。
- 企業・ビジネス向け:「脳×AI」でAIを「第二の脳」とする発想力・企画力講座
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