能登とインフラ

写真は、能登半島のそばを通過した際、機内にて撮影したものです。

能登半島地震は、2024年(令和6年)1月1日16時10分に、日本の石川県の能登半島地下16 kmで発生した内陸地殻内地震です。

この地震では、復旧作業が難航し、現在に至っているわけですが、専門家の間では、もし、高速道路が1本あったら、救えるいのちがもっとあっただろうと言われています。

実際に、DMATに参加した看護師からも、現実的にそうであったと聞いています。

国土交通省の国土強靭化計画の中で、道路インフラの国際比較が示されていますが、日本は、山岳地帯が多いとはいえ、高度成長期以降の土建叩き、高度成長期以後の国政におけるビジョンの弱さが、いまの状態を作り出しているともいえます。

少子化のため、インフラ縮小という声もありますが、少子化の原因は、90年代以降の増税と非正規雇用の導入のため、若い世代の所得が減るまたは不安定となったため、子どもを産みにくい環境になったためであって、若い世代のうち、子どもを産みたい家族は、金銭的な余裕があれば、もっと産みたいというのがデータからわかってきたことです。

子ども家庭庁でも、その認識はあります。

話を戻していくと、こうした少子化の原因を止めることは政府には政策的にできるはずで、人口が下げ止まりさえすれば、経済、文化交流、災害対策、過疎化防止、防衛などの面から、全国のインフラを整備する意義も予算もでて来るでしょう。

平行して、人手がかかるインフラの設計から保全まで、効率化する必要があります。まさに、そこがIT、AI、ロボットの出番で、いまのテクノロジーとまったく相性が良いということになります。政府はそういったことを総合的に考えて行う必要があるはずです。

日本は2000年以上の長い歴史を持った国です。
その国が、目先のことにとらわれることなく、長期的な目線で政策を実行していくことで、能登半島地震のような被害を最小限に止めることができるはずです。


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