電話しながらメモを取る、脳の同時処理ショー

「◯◯さんに伝えて、金曜までに返信ください」
電話の向こうでそう言われた瞬間、私は急いでペンを探した。

声を聞きながら、メモを取りながら、頭の中ではスケジュールを確認。
「金曜って祝日じゃないよね?」「午後に時間あるかな?」
さらに、「あの件とつなげて伝えよう」なんて考えがよぎる。

通話が終わった瞬間、どっときた。
「……よくやった、私の脳!」
気づけば、メモもとれてるし、予定も調整済み。ついでに少し段取りも整理されてる。

この小さな奇跡を可能にしてくれたのが、脳の「ワーキングメモリ」
一時的に情報を保持しながら、同時に処理するための“作業スペース”みたいな場所。
たとえば「聞く」「書く」「考える」を同時にやるとき、まさにここが大活躍している。

もちろん、容量には限りがある。
頭がごちゃごちゃしてきたときに「あれ、何の話だっけ?」となるのも、
その作業机にモノが乗りすぎて、整理が追いつかなくなるせい。

でも、うまくハマったときの“脳内同時演奏”は、見事としか言いようがない。
自分の中に、こんなに優秀なマネージャーがいたのかと思う瞬間だ。

あの電話の5分間は、ちいさな脳内ステージだった。
音声、文字、スケジュール、言葉選び——
すべてをテンポよく処理してくれたワーキングメモリに、あらためて拍手を送りたい。

電話を取りつつメモをし、次の手順を考える――
そんなマルチタスクが求められるビジネスシーンで活躍するのが「ワーキングメモリ」です。
ただしその容量は限られており、詰め込みすぎれば“フリーズ”してしまうのもこの機能の特徴です。

HEARTSHEART Labのプログラムでは、まず脳のしくみを理解することから始め、
AIを“脳の専門家”として活用するというユニークな学び方を取り入れています。

脳は、人の感情・行動・思考を支える鍵であり、
同時に、すべての学問・ビジネス・芸術・文化を生み出す知の源泉です。

この“脳を起点としたAI活用”こそが、HEARTSHEART Laboの最大の特徴です。

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