食糧安全保障について

食料安全保障は、国家存続の根幹というと大袈裟ですが、少なくとも、日々、私たちが生きていく上で最も重要なことです。

動物や昆虫、菌類からウイルスまで、生きとし生けるものは、食糧なしに生きていけませんから、戦前戦後初期までは、誰でも自宅の庭で家庭農園を行っていました。ですから、いま70歳以上の多くの方は、若い頃から生きるための根幹として実践する力があると思います。

それに対して、60代以下の世代は、作るのではなくお金で買うというかたが多いと感じます。

日本の食糧自給率は、この20−30年で急激に低くなりました。
そして、海外依存率もとても高くなりましたが、これは由々しき問題です。

もし、輸送ルートが遮断されたり、大地震などが起きると危機的な状態になります。

東大の鈴木宣弘教授は、この問題だけではなく、輸入される食糧の農薬やホルモン剤が外交圧力に負けてとんでもない基準のものが輸入されていると警告を鳴らしています。その本の1つが、「世界で一番最初に飢えるのは日本」です。

この本を読んで、私は家庭農園をはじめ、輸入製品に慎重になりました。

ところが今度は、農業の法的制度面で、政府は、家庭農園を禁止し、種子を海外依存し、災害で飢えそうな時になってから自宅に芋を植えて凌げという方向に動きはじめています。そして、本当にそうなると、日本の食料安全保障は大変な危機に陥ってしまいます。

こうした問題に警告を鳴らす書が、「国民は知らない食糧危機と財務省の不適切な関係」です。この本は、現段階で5刷りですが、なかなか手に入らないベストセラーになっています。

先日、鈴木宣弘先生の講演を聴く機会がありましたが、今の政府は、インフレで厳しい農家に補助をするどころか、廃業することに補助をするという、実に大変な事態だと理解しました。

この問題は国民が真剣に考えなければならない問題であり、私自身も実践的に取り組まねばと思う今日この頃です。

 

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